Dec 30, 2014

額縁の出来るまで 四隅に入れる板のお話

 

一般に出回っている額縁は、塗装し棒になった物を切って使いますが、私は木地を組み立ててから塗り物をして仕上げます。
ですから角に線が出ません。今回は塗装のもっともっと前の、基礎の工程のお話

ちきり鋸ちきり

四角く組んだら四隅に「チキリ」という三角の板を差し込むため、鋸を入れます
鋸の長さが違うのは、材いっぱいまで三角の板を差し込みたいから
額は断面で見るとエル字になってますよね、それで深く入るところとそうでないところができます。
先輩職人さんのお話では、寸法を間違えて長さが揃わないのか、と聞かれる事もあるとか
昔は当たり前のひと手間だったのにね-と残念そうです。
そういう事をお話して下さる方が少なくなってきて…まだまだ勉強せねば!

ちきり (2)

三角の板は少し厚めに作っておいて、ゲンノウで叩いて鋸目に差し込みます
糊の水分ではめ込んでから膨らみぴっちり納まる仕組み
乾いたらはみ出た所をノコギリで落とし鑿で平らにします

ちきり (3)

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